函館市内で家を建てるなら、断熱性能を高めた住まいづくりをしましょう。断熱性能を高めるには、窓が大きなポイント。ここでは、断熱性能を高められる「複層ガラス」について紹介します。
複層ガラスとは、2枚以上のガラスで構成される窓のことです。2枚のガラスでできた「ペアガラス」や、3枚のガラスでできた「トリプルガラス」もまとめて複層ガラスと呼びます。実は元々は、ペアガラスは「AGC」の登録商標です。しかし、多く流通したことで、現在では一般名詞として使われるようになりました。
複層ガラスは、ガラスとガラスの間に乾燥空気を封入します。乾燥空気のほかにも、質量が空気より重いアルゴンガスを封入したり、真空層を設けたりするタイプも販売されています。
乾燥空気を封入するのは、寒冷期に内部結露を発生させないためです。内部結露が起こると劣化する要因になるので、乾燥空気や吸湿剤が使われます。
一方で、アルゴンガスやクリプトンガスを封入する理由としては、空気よりも熱伝導率が低いことが挙げられます。熱伝導率が低いと、外気温の影響を受けにくくなるので、住まいの断熱性能の向上に繋がるでしょう。
最後に、真空層を設ける複層ガラスがある理由としては、真空は熱伝導がないためです。真空層を設けるだけで、熱伝導率が限りなく低くなるので、外気温の影響を受けにくくなるメリットが得られます。
実は、断熱性能を左右するのは、ガラスだけではありません。サッシも外気温の影響を受けやすいため、素材選びに気をつける必要があります。
特にアルミ製のサッシは熱伝導率が高く、外気温の影響を受けるリスクも。アルミの約1000分の1の熱伝導率である樹脂製サッシを使用すると、断熱性能を高められるでしょう。
複層ガラスを採用するメリットは、断熱性能が向上する点にあります。室温が急激に変化する原因の多くは、窓だと言っても過言ではありません。
通気口から伝わる外気温は、全体の5%程度だと言われています。室内で外気温を最も伝えるのは窓であり、実に全体の70%に上ります。
複層ガラスや樹脂サッシを取り入れるだけでも、断熱性能は向上するでしょう。
複層ガラスの中には、防犯性能を高めた複層ガラスが存在します。ガラスの間に樹脂中間膜を挟み込むなど、叩く力への対策を講じています。
複層ガラス単体でも防犯性能がアップできると思われがちですが、叩く力には耐えきれないケースは少なくありません。
頑丈な「CPマーク」が付いているかどうかを確認して、対策を講じている複層ガラスを選びましょう。
複層ガラスは、単板ガラスに比べると結露しにくい利点があります。1枚のガラスとは異なり、ガラスとガラスの間に乾燥空気やガスを封入しているため、結露対策になります。
乾燥空気や吸湿剤が使われていると湿気が溜まりにくく、熱伝導率が低いガスが使われていると温度差が生じにくい窓に。温度差を少なくすることで、結露を少なくします。
Low-Eガラスであれば、Low-E膜がコーティングされていて、ガラスだけでは防げない放射まで抑制することが可能。気温差が激しい地域では、結露対策として有効です。
複層ガラスの中には、遮熱効果やUVカット効果のある製品もあります。紫外線を通しづらい加工を施しているので、採光を確保しつつも、紫外線の透過率を下げることができます。
Low-Eガラスは、複層ガラスの機能性を高めた製品で、紫外線の透過率を下げる機能が付いています。
メーカーによって異なりますが、「Low-Eガラスの遮熱タイプ」のほうが紫外線カット率は高いケースが多いでしょう。
肌トラブルや物への影響が気になる方は、遮熱タイプの複層ガラスを採用してみるのも一つの手です。
複層ガラスは、衝撃がなくとも熱割れするリスクがあります。熱割れが起こる原因としては、ガラスに高温・低温の箇所が存在することが挙げられます。
1枚のガラスに部分的な温度差が生じてしまうと、前兆がなく割れるケースも。たとえば、ガラスの温度が低い状態で、朝日や西日を受けて部分的にガラス温度が上昇すると、熱割れする可能性があります。
熱割れへの対策としては、エアコンの風を直接窓に当てない、窓にシールを貼らないといった方法を講じられるでしょう。シールを貼ると熱が吸収しやすくなるので、極力避けるのが無難です。
複層ガラスは、結露対策として有効ですが、内部結露が発生しないわけではありません。ガラスとガラスの間の空気層に含まれる水蒸気量が増加して、内部結露が発生するケースがあります。
水蒸気量が増加する原因は、日射熱によりサッシ内に水が溜まるためです。本来なら排出される水が、不良により排出されずに溜まると、蒸発してガラスとガラスの間に侵入します。
蒸発して水蒸気量が増え続けて、飽和水蒸気量に達すると、内部結露を発生させます。
複層ガラスは、共鳴しやすいというデメリットがあります。ガラスとガラスの中空層があることで、太鼓張り現象が起こり、200~400Hzの低温を発生させます。
共鳴を避けるには、外側と内側のガラスを異なる厚さにすることがポイント。厚さを変えると、太鼓張り現象が起こりにくくなります。
複層ガラスは、単板ガラスに比べてコストがかかります。
メーカーによって販売価格は異なりますが、あるメーカーでFIX窓(600mm×500mm)の複層ガラスが25,000円前後で販売されているのに対し、同サイズの単板ガラスが20,000円前後で販売されています。
小さなサイズでも、およそ5,000円の価格差が発生。大きなサイズだと2~3万円の価格差が生じるケースもあります。
さらに、Low-Eガラスになると、通常の複層ガラスよりも価格が高くなるので、窓のサイズや取付数が多いほど建築費用がかさむでしょう。
日頃窓を持ち上げる機会がないので、イメージが湧きづらいですが、複層ガラスは重量があります。単板ガラスでも重く、ガラスの比重はコンクリートと同程度と言われているくらいです。
窓の開け閉めに若干の重さを感じるケースもありますが、日常生活に支障が出る可能性は低いと言えます。
単板ガラスから複層ガラスへと「ガラス交換のみ希望する」場合は、サッシによって対応できるケースと、対応できないケースがあります。
サッシの種類によっては網戸と干渉する恐れがあり、干渉する場合はサッシごと交換する手間がかかります。サッシごと交換となると費用もかさむため、寒暖差が激しい地域では最初から複層ガラスを採用するのが無難です。
複層ガラスの耐用年数はおよそ10~15年で、耐用年数が経過する熱割れや内部結露のリスクが高まります。
複層ガラス自体は、低音を通します。低音も防ぎたい場合には、防音ガラスを採用すると良いでしょう。
二重サッシは、内窓のことを指しています。北海道では内窓を採用する住宅が一般的でしたが、現在は複層ガラス単体での利用が増えています。
合わせガラスは、ガラスとガラスの間に樹脂膜を圧着している窓のことです。防犯ガラスも樹脂膜を圧着していますが、樹脂膜に厚さがあり、防犯性能が高まっています。
RECOMMENDED
スーモに掲載されている参考坪単価をもとに、函館の注文住宅会社を3つの価格帯に分類(ローコスト:35~60万円程度、ミドルレンジ:60~80万円、ハイエンド:80~100万円)。それぞれの価格帯で標準機能が特に充実している会社をピックアップしました。
引用元:ロゴスホーム公式(https://www.logoshome.jp/gallery/duo-tres/44built-in-carport.html)
引用元:ミサワホーム公式(https://www.misawa.co.jp/homeclub/special/post-569.php)
引用元:ハウジングカフェ公式
(https://housingcafe.jp/gallery/14.html)
引用元:ロゴスホーム公式(https://www.logoshome.jp/gallery/duo-tres/44built-in-carport.html)
引用元:ミサワホーム公式(https://www.misawa.co.jp/homeclub/special/post-566.php)
スーモの函館ページ(https://suumo.jp/chumon/tn_hokkaido/an_hakodate/)に掲載されている会社のうち、函館に店舗・住宅展示場があり、函館の売り土地を有している会社を調査。
・標準仕様で床暖房設置
・標準仕様でシックハウス対策
・標準仕様でソーラーパネル設置
・2022年度に北海道の注文住宅でZEH住宅の実績あり 参照元:一般社団法人 環境共創イニシアチブ (https://sii.or.jp/)
のいずれか2つ以上に対応している業者をピックアップしています(2023年8月23日調査時点)
※1 建物価格のみ 参照元:SUUMO 北海道版(https://suumo.jp/chumon/tn_hokkaido/an_hakodate/)